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Personal Identification Initiative

以前ここで書いたように、SID や Directory ID は大学のシステムを使うのに不可欠です。SID は 9桁の数字で、Social Security Number (SSN) を持っている人なら SSN がそのまま SID として使われます。留学生など SSN を持っていない場合は適当な番号が割り当てられますが、入学後に SSN を取得したら SID を SSN と同じに変更してもらうこともできます。

近年、SSN を安易に使用することを懸念する動きが出てきました。SSN から検索できる情報は非常に多く、例えばクレジットヒストリーもデータベースにアクセスできれば SSN から簡単に引き出せます。また、クレジットカードなどのカスタマーサービスに電話すると、本人認証の一つとして SSN の下四桁を聞かれます。
このように重要な個人情報への鍵であるにも関わらず、今のアメリカ社会では SSN を不必要に広い目的で使い過ぎの傾向があります。メリーランド大学で、コンピューターシステムへのログイン名として毎回 SSN を入力する、というのもその一例と考えられ、ちょっと怖いことです。(もちろんTESTUDOなど主要なシステムのログインはちゃんと暗号化されていて基本的には大丈夫ですが、学生全員がそれをちゃんと確認しているとは考えられないのでやはりリスクはあります。)

この問題に取り組んでいるのが、 Personal Identification Initiative です。一言で言えば、大学システムにおける SSN の使用をなるべく減らそうという活動です。ここに FAQ (Frequently Asked Questions) のリストがあります。

現在、大学システムの多くは SID または Directory ID のどちらでもログインできる仕組みになっています。Directory ID でのログインに慣れておけば利用者の側からは問題がないわけです。
一方、大学側の管理としては、Directory ID だけで SID を置き換えるのは難しいです。Directory ID は在学中の学生だけに割り当てられるもので、途中で変更することもできます。学校を去った後は、他の人が同じ名前を使うこともあります。システムの内部的な記録のキーとして使うには適さないわけです。

そこで最近、SID (SSN) でも Directory ID でもない、3個目の ID が割り当てられるようになりました。この第三の ID は UID、または University ID と呼ばれるもので、学生、教職員等全員に与えられます。
SID、Directory ID、UIDを比較すると次のようになります。
・SID (UMID, FID): 9桁の数字。普通は SSN と同じ。ずっと変わらない
・Directory ID (LDAP ID): 自分で決めた8字以内の英数字。在学中のみ有効
・UID: 9桁の数字。大学が決めたランダムな数字。ずっと変わらない。学生証にプリントされている

現在のところ、UID を使うシステムはまだ多くありませんが、今後 SID からの移行は着実に進んでゆくと思います。例えば、管理系のシステムである ARES では 2005 年秋から SID/UMID によるログインを廃止することがすでにアナウンスされています。気づいたらログイン方法が変わっていて肝心な時にシステムが使えないということのないように注意しましょう。

なお、2003年より前に入学した学生は UID が学生証に書かれていません。この場合、TESTUDO で授業の drop/add を行うと、画面の一番上に自分の UID が表示されると思います。これが自分の UID を確認する一番簡単な方法の一つです。

UID は、要するに日本の学校でいう学生番号のようなものです (学生以外にも割り当てられる、再入学でも変わらないなど以外はほとんど同じです)。SSN のような番号が (住基ネット以前には) なかった日本の感覚ではむしろ学生番号がなかったこと自体が不思議ですが、それだけアメリカでは SSN の過度な使用が社会に浸透してしまっているということでしょうか。

08/10/2005 17:07 | コメント (0) | トラックバック (0)

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